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CYLLENGEブログ

2025.08.01

これまでの標的型攻撃メールとこれからの標的型攻撃メール

―これまでの標的型攻撃メールとこれからの標的型攻撃メール―

近年、企業や官公庁を狙った標的型攻撃メールの脅威が深刻さを増しています。特定の組織や人物を狙い撃ちにするこれらの攻撃は、巧妙な文面や添付ファイルを用いて標的の心理的隙を突き、マルウェア感染や情報漏洩を引き起こします。
本記事では、標的型攻撃メールの登場背景から、日本国内で実際に発生した主な事例、そして年々巧妙化する攻撃手法の最新動向までを解説します。

目次

  1. 標的型攻撃メールの登場
  2. 日本における主な事例
  3. 攻撃の高度化と現在の傾向
  4. まとめ

1. 標的型攻撃メールの登場

標的型攻撃メールは、2000年代初頭に登場しました。従来の無差別なフィッシングとは異なり、特定の組織や個人を狙って巧妙に偽装されたメールを送りつけ、添付ファイルやURLを開かせてマルウェア感染や情報窃取を狙います。

主に政府機関、防衛、インフラ企業が初期の標的となりました。

2. 日本における主な事例

2005年頃から日本でも標的型攻撃の被害が報告され始め、2011年には三菱重工業が攻撃を受け、国内で注目されました。

2015年には、日本年金機構が不審なメールを開封したことで約125万件の個人情報が漏洩する事件が発生。いずれも実在する組織名や知人を装ったメールで、受信者の信頼を巧みに利用した攻撃でした。

3. 攻撃の高度化と現在の傾向

近年では、攻撃者がSNSや公開情報から詳細な個人情報を収集し、より精巧な内容でメールを作成するケースが増加しています。

また、クラウドサービスや業務メール詐欺(BEC)と組み合わせた多段階攻撃も一般化。AI生成技術の進化により、文章の自然さや信頼性も格段に向上し、気づきにくくなっています。

4. まとめ

標的型攻撃メールは、20年以上にわたって進化し続けており、企業や組織の情報資産に大きな脅威を与えています。

セキュリティ技術だけでなく、人の「気づき」を強化する教育と訓練が今後ますます重要になります。

実践的な訓練と教育を一体化したCYLLENGEのCYASは、組織の対応力を強化する現実的な選択肢のひとつです。

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