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2025.05.22

ビジネスメール詐欺対策【SPF編】

― 増え続けるフィッシング詐欺やメールなりすましへの備え ― 

最近では、実在する企業やサービスを装い、ID・パスワード・クレジットカード番号などの重要情報を盗み取ろうとする巧妙なフィッシング詐欺が日常的に届くようになっています。 

こうした被害は、個人だけでなく企業や組織も対象です。特にビジネスメール詐欺(BEC)は、企業の担当者になりすまし、不正送金を指示するなど深刻な損害をもたらします。
実際、IPA(情報処理推進機構)が公表した「情報セキュリティ10大脅威 2025」では、BECが組織向け脅威として8年連続でランクインしており、そのリスクの高さが浮き彫りになっています。 

このブログでは、ビジネスメール詐欺の具体的な対策を、「SPF編」としてSPF認証技術を用いたサービスの紹介を含めて詳しく説明します。 

目次

  1. ビジネスメール詐欺(BEC)への主な対策方法
  2. ツールを用いた具体的な対策
  3. 送信ドメイン認証「SPF」とは
  4. まとめ

1. ビジネスメール詐欺(BEC)への主な対策方法

BEC対策としては、以下のような技術的な対策が一般的です。 

  • フィルタリング

不正なメールを受信前にブロックする。または正当なメールだけを許可するルールを設定することで、有害なメールを遮断します。 

 

  • 送信元ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)

    メールが正しい送信元から送られたものであるかどうかを判定する技術。これにより、なりすましメールを検出しやすくなります。

特に「SPF(Sender Policy Framework)」は、比較的導入しやすく、BEC対策の第一歩として多くの組織で導入されています。 

 年々なりすましのレベルも高くなっており、個人ではそのメールがなりすましメールなのか、気付きにくくなっています。そのため、ツールを用いていかに技術的に対策するのかが重要となります。 

2. ツールを用いた具体的な対策

ビジネスメール詐欺(BEC)対策のツールを世の中に多数存在していますが、本ブログではツールの1つとして、CYLLENGEが提供するMail Defender侵入防止アプリ簡単にご紹介します。 

Mail Defender侵入防止アプリでは送信元ドメイン認証機能(SPF・DKIM)によって受信したメールが正当な送信者から送られたものであるか検証を行います。検証の結果、なりすましの可能性があると判断された メールであれば、件名や本文に詐称の可能性がある旨を付与することができ、受信者側でBECへの対策を行うことが可能です。 

中でも、送信ドメイン認証「SPF」は導入が比較的容易でありながら、なりすましメールの防止に高い効果を発揮する重要な対策手段です。 

3. 送信ドメイン認証「SPF」とは

SPF(Sender Policy Framework)は、メールのなりすましを防ぐための送信ドメイン認証技術のひとつです。
メールの受信者(受信サーバー)は、送信されたメールの送信元IPアドレスが、送信者のDNSに設定されたSPFレコード内のIPアドレスと一致しているかどうかを確認します。
この検証により、そのメールが正当な送信者(許可されたサーバー)から送られたものかどうか判断できます。 

もし一致していなければ、そのメールは「なりすまし」や「スパムメール」である可能性が高いとみなされ、迷惑メールとして扱われたり、拒否されたりすることがあります。 

この仕組みにより、企業やサービスのドメインを悪用した不正なメールの拡散を防ぎ、受信者の信頼性を守ると同時に、自社ドメインの信頼性向上にもつながる重要なセキュリティ対策です。 

 

SPFレコードの記載方法 

バージョン 半角空白 定義 半角空白 定義 ・・・(以下繰り返し) 

 例) 

example.com. IN TXT “v=spf1 ip4:192.168.1.2 -all” 

example.com. IN TXT “v=spf1 mx -all” 

example.com. IN TXT “v=spf1 include:_spf.smoothfile.jp ~all” 

 

【参考文献】 

https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/phishing.html

https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2025.html 

https://salt.iajapan.org/wpmu/anti_spam/admin/tech/explanation/spf/#30 

4. まとめ

ビジネスメール詐欺(BEC)は、個人だけでなく企業や組織に深刻な被害をもたらす、現代の代表的なサイバー脅威のひとつです。攻撃者は正規の取引や社内連絡に見せかけてなりすましメールを送付し、情報を盗み出そうとします。年々なりすましのレベルも高くなっており、個人ではそのメールがなりすましメールなのか、気付きにくくなっています。そのため、ツールを用いていかに技術的に対策するのかが重要となります。 

技術的な対策の中でも、送信ドメイン認証「SPF」は、導入が比較的容易でありながら、なりすましメールの防止に高い効果を発揮する重要な対策手段です。 

CYLLENGEが提供するMail Defender侵入防止アプリは、SPF・DKIMといった認証技術と次世代アンチウイルス(メール無害化処理)を組み合わせて、受信メールのセキュリティを多層的に支えます。 

このようなツールを利用し、組織をBECから守る対策を検討してみてはいかがでしょうか。 

 

ぜひ以下の製品資料をダウンロードして、詳細な機能をご確認ください。 

 

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