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2025.05.30
ネットワーク分離の課題と解決策
―ネットワーク分離の課題と解決策―
近年、企業や公的団体を標的としたサイバー攻撃が急増しています。特に、標的型攻撃メールやランサムウェアによる被害は深刻で、業務停止や情報漏えいといった大きな損害を引き起こしています。
こうした脅威に対する有効な対策のひとつが「ネットワーク分離」です。インターネット接続環境と機密情報を扱う業務システムを物理的または論理的に分けることで、外部からの侵入経路を遮断し、万が一の感染拡大を防ぐ手段として注目されています。
このブログではネットワーク分離のよくある悩みを整理し、ファイル交換&無害化システムの紹介を含め、お悩みの解決策を説明します。
目次
1. ネットワーク分離とは?
企業や自治体、病院などの組織におけるネットワークを、顧客情報や社員の個人情報などの機密情報を扱う基幹系ネットワークと、インターネットに接続してのサイトの閲覧やメールのやり取りを行うネットワークなどに分けることです。
インターネットに接続するためのネットワークと基幹系ネットワークを分けることで、インターネットから基幹系ネットワークへアクセス出来なくなり、機密情報が外部へ流出することを防ぐことができます。
ネットワーク分離のイメージ図
ネットワーク分離自体は以前から存在するセキュリティ対策のひとつですが、最近ではリモートワークの利用機会が増えてきたことから、改めて注目されるようになってきました。
2. ネットワーク分離を行う時のお悩み
よくあるお悩みとしては以下のものが挙げられます。
「お悩み➀」それぞれのネットワークからファイルの受け渡しが必要な時に手間がかかる。
「お悩み②」インターネット接続した環境から持ってきたファイルの安全性に不安がある。
1つ目のお悩みは業務に必要なファイルをそれぞれのネットワークでやり取りする場合によく伺うものになります。
異なるネットワーク間でファイルをやり取りする場合の手段としては、USBメモリなどの物理ハードを使うケースがございます。
この時、受け渡しの記録をとる必要や上長からの承認を必要とする運用も多く、手間が発生します。また、物理ハードでのやり取りは紛失の危険性も潜んでおりセキュリティ面での課題もございます。
異なるネットワーク間でのファイル授受の課題
2つ目のお悩みはメールやウェブサイトからダウンロードされたファイルの安全性に不安を持たれている場合に伺うことが多い内容です。
ウイルスチェックでは逃してしまう、未知のウイルスによるマクロの悪用などを懸念されているケースがあたります。
未知のウイルスの脅威
3. 環境の構成例
図は弊社の製品「Smooth File ネットワーク分離モデル」の構成例となります。
Smooth Fileネットワーク分離モデルはインターネット接続用ネットワークと基幹系ネットワークの間で、ファイルの交換や無害化などを実施できる製品となります。
Smooth Fileネットワーク分離モデルで利用可能な機能はいくつかありますが、上記のお悩みを解決する場合は以下の機能がおすすめとなります。
「お悩み➀」それぞれのネットワークからファイルの受け渡しが必要な時に手間がかかる
Smooth Fileネットワーク分離モデルでは、上長承認機能を備えており、承認を依頼する際や、上長側で承認した際にメールで通知することが可能です。
これにより、ファイルの交換を行う際に上長からの確認と承認が必要な場合はSmooth Fileネットワーク分離モデルのシステム上で完結させることができます。USBメモリでファイル授受されている場合は、承認依頼や受渡の記録も台帳で管理されるケースが多いですが、システム上で管理できるようなると手間を大きく削減することができます。
また、USBメモリの代替として利用いただくことで、物理ハードの紛失の危険性を回避できることも大きなメリットになります。
「お悩み②」インターネット接続した環境から持ってきたファイルの安全性に不安がある
こちらはSmooth Fileネットワーク分離モデルの無害化やウイルススキャンで対応が可能です。
マクロの除去やファイル内のハイパーリンクの削除などを行うことで、交換したファイルの安全性を担保しています。
4. まとめ
ネットワーク分離は、サイバー攻撃から重要な情報資産を守るための有効な手段です。
ただし、セキュリティと利便性は常にトレードオフの関係にあるため、単に分離するだけではなく、業務に支障が出ないような工夫やツールの導入が不可欠です。
Smooth Fileネットワーク分離モデルは高い安全性と業務効率の両立が可能なソリューションとなっています。
ぜひ以下の資料をダウンロードして、詳細な機能をご確認ください。